教育・研究

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仲上なかがみ 豪二朗ごうじろう  准教授 Nakagami Gojiro

所属:東京大学大学院医学系研究科 健康科学・看護学専攻 老年看護学/創傷看護学分野
講座:老年看護学
E-mail:gojiron-tky@umin.ac.jp
Webサイト:http://www.rounenkango.m.u-tokyo.ac.jp

略歴

2004年3月
神戸大学医学部保健学科看護学専攻卒業
2007年4月-2009年3月
日本学術振興会特別研究員
2009年3月
東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻博士後期課程修了
2009年4月
東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻助教
2010年4月
東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻講師
2017年4月
東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻准教授

教育

担当授業科目(学部)
老年看護学 ╱ 老年看護学実習 ╱ 看護理工学 ╱ 疾病論 ╱ 解剖示説 ╱ 健康支援実習
担当授業科目(大学院)
老年看護学特論I、II ╱ 老年看護学演習I、II ╱ 老年看護学実習I、II ╱ 創傷看護学特論I、II ╱ 創傷看護学演習I、II ╱ 創傷看護学実習I、II
初学者向け研究紹介
褥瘡(床ずれ)というものを聞いたことはありますでしょうか。寝たきりになったり、脊髄損傷になったりすると、同じ場所に体重がかかり続け、血流が低下して、皮膚が損傷をうけます。ひどい場合にはその傷が感染して死に至ることもあるという重篤な疾患です。ただ、一昔前(といっても僕の大学入学前くらい)は治らないものと捉えられてきましたが、今では十分に治癒可能となりました。さらには、発生予測、発生予防も可能となってきました。その背景には看護学研究者による病態解明、予防・診断・治療機器の開発がありました。このような褥瘡の管理に関して、細菌学、分子生物学を基盤に置いた臨床研究を行っています。また、褥瘡予防のためのマットレスやクッションの開発研究も行っています。

研究

研究分野
老年看護学 ╱ 創傷看護学 ╱ 看護理工学
現在の研究課題
緑膿菌クオラムセンシングシグナルによる宿主遺伝子発現制御機構の解明
褥瘡感染の同定方法の確立
褥瘡予防マットレス、車いすクッションの開発と評価
研究内容キーワード
褥瘡 ╱ 感染制御 ╱ クオラムセンシング ╱ 緑膿菌 ╱ 遺伝子発現 ╱ シグナル伝達 ╱ Matrix Metalloproteinase ╱ 看護工学
所属学会
日本創傷・オストミー・失禁管理学会(幹事、評議員) ╱ 日本褥瘡学会(評議員、認定師) ╱ 日本創傷治癒学会 ╱ 日本農芸化学会 ╱ 日本看護科学学会 ╱ 日本老年医学会、その他
著書(10件まで)
  1. Nakagami G, Minematsu T, Asada M, et al. The Pseudomonas aeruginosa quorum-sensing signal N-(3-oxododecanoyl) homoserine lactone can accelerate cutaneous wound healing through myofibroblast differentiation in rats. FEMS Immunol Med Microbiol. 2011 (in press) 緑膿菌が合成するアシルホモセリンラクトンというクオラムセンシングシグナル(細菌間情報伝達物質)を創傷に塗布すると創傷治癒が速まるということを発見しました。肉芽組織というコラーゲン主体の組織にいる線維芽細胞が筋線維芽細胞に分化することが促進され、それによって創収縮が促進されていることが関係していそうです。
  2. Nakagami G, Morohoshi T, Ikeda T, et al. Contribution of quorum sensing to the virulence of Pseudomonas aeruginosa in pressure ulcer infection in rats. Wound Repair Regen. 2011;19(2):214-22. 緑膿菌のクオラムセンシングが褥瘡感染で重要であることを、遺伝子欠損株を用いて証明しました。特に、バイオフィルム感染に関連していることを突き止め、創傷感染の新しい側面を見出しました(僕の博士論文の一部です)。
  3. Nakagami G, Sanada H, Iizaka S, et al. Predicting delayed pressure ulcer healing using thermography: a prospective cohort study. J Wound Care. 2010;19(11):465-72. 感染した褥瘡を診断するのは臨床では難しいのですが、サーモグラフィを用いてベッドサイドで温度分布を計測すると、それが分かるということを臨床研究(コホート研究)で示しました。東大病院の褥瘡対策チームとの共同研究です。
  4. Nakagami G, Sari Y, Nagase T, et al. Evaluation of the usefulness of skin blood flow measurements by laser speckle flowgraphy in pressure-induced ischemic wounds in rats. Ann Plast Surg. 2010;64(3):351-4. 褥瘡の血流評価は臨床では難しく、なかなか臨床応用されていないのですが、それが可能な簡便な機械が開発されたので、その効果を動物実験で検証しました。微妙な血流変化を視覚的に捉えることのできるlaser speckle flowgraphyを用いると、褥瘡の血流評価に役立ちそうなことが分かりました。
  5. Nakagami G, Sanada H, Matsui N, et al. Effect of vibration on skin blood flow in an in vivo microcirculatory model. Biosci Trends. 2007;1(3):161-6. 当研究室では振動による血流促進をテーマに研究を進めていますが、その基礎知見として、マウスの耳介部に振動を加えると血流が促進するということを生体顕微鏡を用いて証明しました。
  6. Nakagami G, Sanada H, Konya C, et al. Evaluation of a new pressure ulcer preventive dressing containing ceramide 2 with low frictional outer layer. J Adv Nurs. 2007;59(5):520-9. 褥瘡予防用の皮膚保護剤を開発し、その予防効果を臨床でランダム化比較試験(同一対象者内の左右比較試験)で検証しました(僕の修士論文です)。
  7. 仲上豪二朗, 森武俊, 大江真琴, 真田弘美. 看護学領域における工学の発展(特集 見守りに役立つ見守り技術). ヒューマンインターフェース学会誌. 2011;13(1):5-8.
  8. 仲上豪二朗. 褥瘡の感染予防と発生時のケアのポイント. 化学療法の領域. 2011;27(1):151-60.
  9. 真田弘美, 仲上豪二朗. 7. 褥瘡(II 老年医学-第2章 老年症候群). 大内尉義, 秋山弘子 編集. 新老年学第3版. 東京大学出版会. 609-21. 2010, 1月.
  10. 仲上豪二朗, 真田弘美 ゲストエディター. 1. 褥瘡ケア. 看護のエビデンス "いま" "むかし". EB NURSING. 2010;10(増刊2号):10-36.

その他

趣味

水周りの掃除

座右の銘

Whenever you find yourself on the side of the majority, it is time to pause and reflect.

将来の夢

高校の教科書に載るくらいの発見をして、それが人々の健康増進に役立つこと。

学生への一言

自分の進む道はいろんな人やものとのインタラクションの中でなんとなく定まってくると思います。多くの人と出会い、いろいろなところに出向くことに精を出す時期があってもいいかなと思っています。