教育・研究

発生発達学

講義内容

ヒトは哺乳類サル目(霊長類)に属する動物です。ヒトのこどもは、遺伝(DNAに描かれた設計図)と環境(出生前から出生後まで)の両方の影響のもとにヒトとしての形態を形成し、ヒトならではの機能を獲得してゆきます。

医学の領域では形態ができて体が大きくなることを「成長」、機能が向上して知能や運動能力などが伸びることを「発達」と呼びます。発生発達学の講義は、ヒトの一生(受精卵〜胎芽〜胎児〜新生児〜乳児〜幼児〜学童〜青年〜成人〜老人)にわたる生物としての特徴、時間的な変化(成長、発達から老化まで)についての最新の科学的知識を学習するための講義です。

内容(講義タイトル)は発生発達概論(ヒトの成長と発達)、乳幼児の発達、神経系の発達(その1、その2)、小児の発達の異常(自閉症やADHDなど)、老化のメカニズム(パーキンソン病など)といったところです。

一押しポイント

 発生発達学は駒場から本郷に進学しようとする学生が、2年後期のいちばん初めに学習する科目であり、ヒトの医学・生物学をこれから学び始めようとする第一歩として、とても意義深いものです。医療、福祉、教育など、ヒトのこどもに関わる分野に将来進もうという学生にとって、とても重要な内容です。学生の興味を惹きやすいためか、講義への出席率も高いです。

学生の評判

 発生発達学は平成28年度からの新カリキュラムでつけられた新しい科目名であり、平成27年度までの古い科目名は「人間発達学」でした。人間発達学の時代から、医学部のみならず他の学部の学生にも人気が高く、他学部聴講学生の多いことが特徴でした。全学の「ジェロントロジーに関する学部横断型教育プログラム」にも登録されてきた科目です。

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(発生学実験に取り組む卒業研究学生)

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(自閉症とADHDに関する講義スライド)