教育・研究
医療人類学
授業概要
子どもが一般的なウィルス感染による下痢症になった際には、脱水をおこさないように経口補液(ORT) を与えることが有効だといわれています。しかしながら、中米のお母さんは自分の子どもにORTを与えることをいやがるそうです。なぜでしょうか。
近代医学ではあたりまえと考えられている病気への対応が、全ての社会で受容されるわけではありません。また、近代医学では「病気でない」と診断される人が、 社会によっては「病気だ」と考えられていることもあります。
医療人類学はこのような現象を理解するための学問体系です。 講義では、鍵となる概念を理解したうえで、それに関連した事例を読み解いてもらいます。
一押しポイント
毎回の講義では、各回の異なったテーマに関して活発なディスカッションがおこなわれます。はじめは発言をためらっている学生も、議論が進展するにつれて積極的に参加していくようになります。
また、講義のまとめとして、東京近郊の農村・ 漁村で泊まりがけのフィールドワーク実習をおこないます。自分たちの足で歩き回り、地域の人々にお話を伺い、おもしろい発見をします。
夜の成果発表会では教員も驚くような新発見が報告され、毎回大盛りあがりです。
学生の反応
遅刻厳禁、無断欠席禁止、毎回の課題学習ありという、 情熱的な講義ですが、皆さん興味をもって授業に参加しているようにみえます。
課題学習でおもしろい気づきや発見を発表する時の、嬉しそうな表情が印象的です。