学科生の声

卒業生の声

2017年度卒業
文科三類出身 
悠理

人が自分自身で生活を豊かにできる手助けを。

吉備さんは、2017年度に本学科の看護学コースを卒業後、アパレルメーカーに就職。卸部門の営業担当兼EC担当として勤務されています。

この学科を選んだ理由

「健康」に惹かれたのは、自分自身に直接関わる身近さと、食物や環境などにも広がる多様さが魅力だったからです。

看護学コースを選んだのは、毎週異なる看護師資格者の方がいらっしゃる授業で、「看護学は面白い!」と目覚めたから。看護学における分野は多岐に渡りますが、どの分野においても「患者さんのため」という軸が一本通っていることは、自分が地に足をつけて学んでいくための大切なポイントになると思いました。

卒業論文は成人保健・看護学教室を選択して制作しました。私はもともと、ファッションにも強い関心があったんです。がん看護の授業で見たリンパ浮腫の患者さんの画像に、「衣服はどうしているんだろう」と気にかかり、リンパ浮腫の患者さんの生活について調べるうち、「リンパ浮腫のある方がおしゃれを楽しむための手助けになるようなスタイルブックを作ろう」と思うようになりました。成人保健・看護学教室は、がんがテーマの一つであることと、質的研究ができることから選択しました。

完成したスタイルブックは、現在Web上で公開されています(リンパ浮腫とうまくつきあう STYLEBOOK)。このスタイルブックは、卒業後の今も、看護をライフワークとしたい私の名刺のように働いてくれています。

今の仕事と、学科で学んだことのつながり

私は今、アパレル業界にいます。実は、看護を活かそうと思って選んだ分野ではないんです。では何で? というと、人の生活に広く関わる「服」の分野に身を置くことで、臨床現場の枠をこえて、人の生活についての知見を広めたいと思ったからです。

アパレルの現場でも、お客様の生活全体における衣服の位置づけを考えたり、お客様が大切に思っているものが何かを考えて、ニーズに合ったお洋服を提供したりするというところが、看護に通じると思っています。

自分自身の今後の展望

アパレル業界に勤める今も看護分野での活動は絶やさず、患者会に参加したり、看護師主催のイベントのお手伝いをしたりしています。今後も、何らかの形で看護に関わり続けたいです。

私は、患者さん自身の力を引き出す看護に魅力を感じています。本人が自ら工夫して生活を豊かにしていけるように、「これさえできれば、あとは自分でできる」の「これ」を支える、最小限の的確なサポートがしたい。そうして、その人の「もっとやりたい」という希望を育てたい。医療現場に限らず、広く可能性を模索したいと考えています。

進学を考えている(悩んでいる)人へのメッセージ

健康総合科学科は、人が優しい学科です。先生方も共に学ぶ仲間も、心身の健康を日々学び追究しているからこその、知識に基づいた優しさをもっています。自分を大事に、周囲を大事に、温かく声をかけ合う環境で学ぶ2年間は、きっと一生の財産になりますよ。

「健康」がカバーする領域は広大です。人に興味があるならば、あなたの心を捉える分野がきっとあります。ぜひ覗いてみてください。

職場写真(吉備)サンプルルーム

(インタビュー:2020年 所属・学歴等の内容はインタビュー当時のものです。)