学科生の声

卒業生の声

2008年度卒業
理科二類出身 
麻衣子

助産師として関わった人に貢献できる仕事を、省庁から。

大屋さんは、本学科の看護学コース(当時)※1を卒業後、助産師として、東大病院の女性診療科・産科で5年間勤務されました。その後、東大の老年看護学分野(健康科学・看護学専攻)で修士号を取得。2016年4月から、厚生労働省医政局看護課で勤務されています。

この学科を選んだ理由

高校生の頃から、人に関わる仕事をしたいと思っていましたが、具体的な目標は決まっていませんでした。そこで、入学後に進路を決められる東京大学に入学。1年生の頃、この学科のガイダンスを受けて、看護師国家試験の受験資格が取れることに惹かれました。看護師は、小さい頃から、私の憧れの職業だったんです。健康総合科学科では、看護の勉強だけでなく、他の分野も幅広く学べることが魅力でしたね。実際に進学してみると、あまりにも多くの分野のお話を聞けるので、自分が何に興味があるのかわからなくなるくらいでした。

今の仕事と、学科で学んだことのつながり

今は厚生労働省で働いていますが、その前は病院で助産師をしていました。

まず、助産師としての経験と、学科で学んだことについて。学部の講義で、開業している助産師の方が、講師として来て下さったことがありました。私は、その講義で初めて、助産師がそのように自立できる職業であることを知り、興味を持ちました。経営のことも赤裸々にお話ししてくれる先生だったんですよ。実際に病院で助産師として働いた日々は、楽しくやりがいもありましたね。医療の現場では、色々な考えをお持ちの方と出会います。学科の先生方それぞれから教わった、患者さんと向き合う心構えが、私を助けてくれました。

そして、厚生労働省での仕事と、学科で学んだことについて。私が厚生労働省に入ったきっかけは、現場での経験でした。自分が中心になって、妊婦さん向けのパンフレットを作成したんです。エキサイティングな経験でしたが、もっと多くの人の指導に関われる仕事も楽しいのかな、と思ったことが、厚生労働省への入省につながっています。

今私は、厚生労働省医政局看護課で、看護教育に関わる仕事をしています。教育内容や専門学校の運営など、看護師や助産師の教育について多様な側面から携わります。省庁の仕事でも、様々な立場や価値観の人と関わります。本学科で、多くの分野の先生の講義を受けた経験が、様々な人とのより良い関わり方につながっています。

自分自身の今後の展望

自分が現場で働いていた頃は、実際に目の前にいる妊婦さんにしか、ケアができませんでした。でも、今の職場では、妊婦さんになる前の女性にも、育っていく親子にも、さらには、患者さんだけでなく医療者側にもアプローチできます。今後も厚労省で、私がこれまで関わってきた妊婦さんや患者さんに貢献できるような仕事がしたいと考えています。

進学を考えている(悩んでいる)人へのメッセージ

 

健康総合科学科は、健康を対象にした学科です。健康は目に見えませんし、研究対象になるのか、ちょっと不安ですよね。あまり東大らしくないなと思われるかもしれません。でも、健康は、人の生活に直結しています。自分自身にも、あなたの大切な人にも。本学科には、健康に関係した、多種多様な専門分野が詰まっています。絶対に興味のあるものが見つかりますよ。

※1 当時の看護学コースは助産師の国家試験受験資格が得られた。現在は大学院の母性看護学・助産学分野(健康科学・看護学専攻)で取得可能。

(インタビュー:2016年 所属・学歴等の内容はインタビュー当時のものです。)